ローライQBM−M42マウントアダプター(2004.3.13)

VSL−1とSuper-Takumar 55mm/F1.8 まずは、写真を見て欲しい
 何の変哲もないカメラとレンズの組み合わせである。カメラは、フォクトレンダー製のVSL-1。レンズは旭光学のSuper-Takumar 55mm/F1.8。どちらもM42マウントなら良くある話である。

 ところで、知っている人も多いと思うが、VSL-1にはマウントが2種類ある。1つはM42、もう1つはローライQBMだ。その逆はあっても、同じカメラでマウントが2種類あるというのも珍しいんじゃないだろうかと思うが、私のボディはQBMだ。ツァイスの安いレンズが使いたくて買ったボディだからである。ボディの使い心地はそのうちにボディの方で書こうかと思っている。

 さて、ここまで読んでいただければ、もうわかっただろうか。QBMマウントのボディにM42マウントのレンズをつなぐためのマウントアダプターを使用しているのだ。で、これだけなら、話はもうここでおしまいであろう。このHPにたどり着くような方なら、マウントアダプターなんて常識の範囲内なんだと思う。ところがこのアダプターには、純正でも2種類あることを知っているだろうか。さあ、ここからがカルトなのだ。

 私も実は、e-bayで、このアダプターを購入したのである。それをVSL-1に使おうと思ったのだが、付かないのだ。初めは、「そんなバカな。」と思った。それでどうしたかというと、もう1つボディを用意するという実に今から考えるとどうかと思うようなことをしたのである。つまりVSL−3Eを購入したのだ。ところが、このVSL−3Eは露出がおかしい。しかたがないので、これを手放し、今はSL35Eを購入した。VSL−3Eの方が黒ボディであり、ペンタプリズムのデザインもきりっとしていて好みなのだが、使えないのではどうしようもなかった。それで、都合3台のボディを使ったのだが、そのどれもこのアダプターを取り付けられないのだ。

 もう、頭の中はぐちゃぐちゃである。あちこち聞いてみてもよくわからない。そもそもQBMマウントのカメラなんてもう使っている人が少ないのである。それで、次にしたことは、もう1つマウントアダプターを購入することだ。これなら、それほど高価でもないし、送料も安いので懐が痛まない。で、送料込みで30ドルほどで手に入れることができた。

 手に入れたマウントアダプターは、今度はすんなりとボディに取り付けられた。初めに手に入れたものは、Rollei純正のものだったが、今回のはサードパーティ製のようだ。純正が取り付けられず、サードパーティ製が使えるというのも変な話である。

 結局、e-bayであちこち探しているうちに、純正でもSL35Eに対応しているというアダプターの箱の写真を見ることができた。想像するに、ローライSL35シリーズは、初めのSL35が絞り込み測光であったことから評判がふるわず、次のSL350で開放測光になる。そのためにマウントの仕様を変更した。それが、いわゆる1pinと2pinである。そのために、ボディ側も少々マウントの変更を余儀なくされた。Pinを受ける構造はもちろんだが、マウントの外形がちょっと変わったようである。それ専用に作られたマウントアダプターでは、そこが当たって取り付けられないようなのだ。だからRolleiもセカンドバージョンを作らざるを得なかったのだろう。ところが、箱もなくなってしまい、アダプターだけが一人歩きするようになると、Rollei純正ということでQBMならなんでも使えると思った私みたいのが、引っかかるわけである。

 私の手に入れた、2つ目のアダプターはVSL-1にはぴったりなのだが、SL35Eに取り付けると少々ガタがある。ピントを見ると、どちらも問題ないようなので、できることなら絞り優先のSL35Eで使った方が楽である。プラ板でワッシャーを作ろうかと思っている。

 それで、なんでQBMマウントのカメラにM42なのかということを書いてなかったのでここで補足する。M42マウントには実にたくさんの対応するボディとアダプターがある。有名どころではペンタックスSPやこの頃のフォクトレンダー ベッサフレックスなどである。マウントアダプターも同様に、ペンタックス マウントアダプターKなんてたった1000円だし、他のメーカーのものだってバヨネットマウントと異なり、6000円〜8000円くらいで手に入るのだ。カメラをいくつも持っているわけだから、それを買えばよいだろうと思うだろう。

 ところが、QBMには有利な点があるのだ。M42マウントのカメラの場合、ベッサフレックスを除いて古いものが多い。古いのは気にしないが、露出計に不安がある。その上、結構痛んでいるものも多数である。また、一部のカメラはM42といいながら独自のピンを使ったりしていて互換性に問題があるものもある。たとえば、レンズマウント部にあるピンを押すことで絞られる構造のレンズの場合、開放でしか使えないことになる。そう言うレンズもあるということだ。ペンタックスやフジカ、ベッサフレックスなんかのピンのことである。この場合、M42マウントのカメラを使えば問題がないが、アダプターの場合はこのピンを押す構造になってないと使えない。その点、もともとQBMが絞りを制御するときにM42と同様にピンを押す構造なので、アダプターもそのような仕様になっているのだ。つまり自動絞りで使える。

 次に、SL35Eを使ったときには、絞り優先(実絞り)AEが使える。これは結構便利である。ファインダーも少々暗くなるが、それほど問題ないみたいである。この点では、AEの使えるM42カメラが少ないのでアダプターを購入する大きな動機となった。もっとも探せばチノンやコシナから瞬間絞り込み測光のAEを搭載したM42カメラが出ていたこともあった。それらを使うという方法もないではないが、実のところ結構な値段になっている。そんなこんなを考えると、QBMマウントにアダプターというのは「使える」仕様である。はっきりいえば、RolleiSL35に1pinのレンズを使うのと何ら変わりなく使えるのだから、考えてみるとすごいことである。

 ところが、私はM42のレンズと言えば、写真にあるSuper-Takumar 55mm/F1.8とロシア製の85mm/F2しか持っていないのだった。ついでに言えば、ロシアレンズはプリセット式で、レンズ先端部にあるプリセットリングを回すことでしか絞られない。つまり自動絞りは使えないのだ。なにやってんだか(^^ゞ

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