ジナーf2 (2003.12.28)

ジナーF2 みなさんは、ジナーというカメラをご存じだろうか?大判カメラメーカーで、スタジオでよく使われているカメラである。フィールドだったらリンホフ、スタジオだったらジナーが最高と言われてもいる。
 さて、どうして、そんなことを知っているかというと、前から知っていたわけではない。とうとうやっちゃったのだ。まあ、いつものことだが(自嘲)

 というのも、以前から大判カメラが欲しいとは思っていた。私の大判カメラの主な用途はフィールドである。山に持っていって、中判カメラではもの足りない(ホントか?)解像度をよりあげようというものである。だから、軽いカメラ、たとえばタチハラなどの木製暗箱を探していた。これなら、ボディが1.5kg程度だから、レンズを数本持つと、マミヤ7にさえ対抗できるのだ(と思う)

 そういうわけで、急ぐわけではないが、どこかに大判の暗箱が落ちていないかなあといつも思っていた。しかし、そんなわけがあるわけないじゃないか。カメラ屋を覗いても、暗箱なんて見たことがない。例外は東京に行ったときに見たくらいである。ということは、私の住んでいる田舎ではそんなカメラを使う人がいないということだ。

 じゃあ、どうするか。あきらめる?いやいや、一度は使ってみたい。こういうときは、いつものオークションである。別に買うわけでもないし、冷やかして見ている分には、これは実にわくわくドキドキなのである。もっとも、問題がいくつかある。冷やかすというのは、ビットを入れるということだ。それも冷やかし程度のビットである。そりゃそうだろう、落札価格に迫るビットを入れたら、万一落ちてしまったときは目も当てられない。まあ、これなら大丈夫だろうという価格を想定して遊ぶのである。

 それで、いろいろ見て歩いたら、e-bayにジナーf1が出ていた。写真がぱっとしないし、説明には撮影には支障ない程度のスレがあるということくらいしか出ていない。

 私は、これまでジナーというカメラを見たことがなかった。大型カメラであることくらいは、カメラ本で知っていたが、そもそもモノレールタイプのカメラを買うつもりなんて全くなかったし、リンホフと並ぶくらいだから、値段もものすごく高いのだろうと思っていた。(実際高いです)それで、いつものように、冷やかしビットを入れたのである。まあ、最低落札価格以下だろうと思っていたら、意外にも現時点の最高入札価格と出ている。つまり、最低落札価格はもっと低かったようだ。ずいぶん低姿勢の出品者だなあとその時は思っていた。

 ところが、いつまでたっても、次のビットが入らない。しかし、私は心配しなかった。だいたい、オークションというのは、終了寸前にガバッと入札されるものである。実際に私もそうやって欲しいものを買ってきたのだから気持ちは楽である。

 それで、すっかり忘れていたら、e-bayから連絡が届いた。eBay Item won!と出ている。「あれ、オレなんか買ったかなあ?」なんて、間の抜けたことを考えながらメールをよく読むと、なんとジナーが、先日の価格そのままで落札になっていた。私の他には誰も入札しなかったということだ。

 そういや、写真もなんだかわからないような暗い写真だったし、出品者の評価の点数も少なかった。そんなことが原因だったのだろう。しかし、困った。落札したからには、引き取らないわけにもいかない。引き取ったって使うのだろうか。と、逡巡しながら、ネットやカメラ資料をひっくり返して、ジナーf1を調べてみた。ふんふん、なになに・・・重さは、3.3kgか、タチハラに比べるとずいぶん重いが、トヨフィールドのような金属製だと2.8kgかあ、リンホフは意外に軽くて2.5kg位、それから考えると、3.3kgというのはそんなに重くないのである。「こうなりゃ、いっちょ、使ってみっかあ」と軽いノリで送金したところ、(送料がバカ高で80ドル)1週間ほどで届いた。

 しかし、問題はここからである。実際に届いたカメラを見て、さいしょに思ったことは、思ったよりもずっと大きいということだ。なんだか、だまされたような気がする。4X5って、フィルムサイズは10cmX12.5cmのはずだ。そんなら、どうしてこんなにカメラが大きいの?う〜む、わからん。

 次に困ったのは、フィルムの装填である。だいたい、使ったことがないんだから、どうやるのかさっぱりである。もともと、4X5フィルムを使うかどうかは、要検討事項であった。なにも、4X5カメラだからと言って、4X5フィルムを使う必要はないのだ。もっと小さいフィルムが使えるのである。といっても、さすがにハーフ版や35mm版は考えてませんけどね(^^ゞ ロールフィルムアダプターを使えば、安価なロールフィルムが使えるのだ。

 そこで、手持ちのホースマンとマミヤのロールフィルムホルダーを付けてみようと思った。といっても、私の持っているホルダーはどちらもグラフレックス規格だからそのままでは付かない。なにかアダプターが必要である。それで、ピントグラス枠と本体の間に挟んでみようと思ったのだが、隙間が狭くてホルダーが入らない。ホルダーが入らなきゃ、アダプターをかましてホルダーが付くわきゃない。どうしようかと考えて、ネットをいろいろ検索した。すると、薄型のホルダーを発売しているメーカーがいくつかあった。もちろん、ジナーもその一つである。ジナーもいいなあと思ったが、なにせ、ブツがない。国内の中古店ではまず出てこないものらしい。どうして出てこないかというと、あまりに高価で買う人がいないから中古にならないのだ。定価は20万円以上(ホントは知らない(^^ゞ)だそうだ。それで、これは早々にあきらめた。

 次のメーカーはトヨである。トヨのホルダーも相当薄いらしい。どこかのHPではピントグラス枠のスプリングが堅くて難儀したと書いてあった。そこで、心配になったので、トヨにメールを入れた。ジナーで使えますか?と。返事は×である。ピントグラス枠を外さないと入らないとのことだった。それなら、わざわざトヨのホルダーを買う必要がないのだ。

 というわけで、今のところどうしようか悩んでいます。次の案は、ホースマンのロータリーアダプター/トヨのスライダーを付けて、手持ちのホルダーを使う方法、面倒だけど、ホルダーアダプターを自作して、グラフレックスのピントグラスと交換して使う方法などである。今のところ、お金がないので、後者の方法を模索中です。手持ちに2mmのアルミ板があったので、こいつを加工すればなんとかなりそうです。

 さて、おしまいに、私は、さっきからジナーf1と書いてきました。どうして、f1に下線が引いてあるかという説明をする前に、写真をご覧ください。ジナーのf1とf2の違いは、ものの本やジナーのHPによると、前鳥居に微動装置が付いているか付いていないかの違いなのだそうです。私は、微動装置って何?と思っていたのですけど、実際にHPの小さな写真を見てもよくわかりませんでした。それで、カメラを受け取ってから、いろいろいじっていたら、どうも私のカメラは、f1ではなくって、f2のようです。あるいは、f1をf2に改造したものかもしれません。このあたりは、ジナーは完全な互換性があるとかで、前鳥居を交換すると、f2になってしまいます。f1とf2では、値段もずいぶん違って、日本の定価で75,000円。それよりも重さが300gほど重くなる方が問題だろうが(;´_`;)

 おしまいのおしまい。レールが6インチでした。標準蛇腹では、ほとんどあおりができません。これは早急になんとかしなきゃなりません。そういや、レンズはどうするの? ・・・・ 困った。

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