パノラマカメラが欲しい  その1 (2004.2.1)

SinarF2 やっと完成したSinarF2の勇姿をお見せしよう。これはマミヤプレス75mm/F5.6のついた姿である。前回の報告の写真と違って袋蛇腹がついているし、レールもきちんと定位置になっているのがわかるだろう。

 実は、ここまでの道のりはけっこう険しかった。
 初めは、前回書いたように、75mmのレンズをヘリコイドから外してボードに直づけしようと思っていた。そこで、マミヤプレスファンクラブのHPにその方法を尋ねたところ、ヘリコイドから外すよりも凹みボードにしてはどうかとアドバイスされた。なるほど、大型カメラで、レンズの焦点距離が短いときは一般的に行われている方法である。検討した結果、凹みボードにするメリットは 1)ヘリコイドがボード内に入るので操作性は犠牲にならない。 2)マウントはそのままなのでマミヤプレスのレンズは、どのレンズもそのまま使用可能である。 3)専用ボードと違って使い回しが利くなどである。それに対してデメリットは、 1)レンズのロックネジが取り付けられないくらいである。
 まあ、どちらにしても、先日作ったボードは使用不能なので、新たにボードを作らなければならないが、大きな穴を小さくすることはできないが、その逆は可能である。それで、凹みボードを試してみて、それで駄目ならヘリコイドを外そうという計画となった。

 レンズボードの穴を直径10cmとし、また塗装を一からやり直し、マウントを前回と反対に付けてみた。この状態で、前回よりも7mmほどフランジが小さくなっているはずである。ところが、これでも無限が出ない。

 じゃあどうするかというと、レンズボードとマウントの間に何かを挟んでマウントを下げればよいのだ。簡単に手に入ってある程度固く、加工しやすいものというと、以前カメラケースを作ってそのまま捨て置いたシナベニヤ(6mm)があった。これこれ、ということで、早速2枚の正方形を作り、その中に直径10cmの穴を開けた。塗装も完了し、反射防止用に植毛紙まで張ったのである。完成だ、ということで、近所にある(約200m)携帯のタワーのアンテナへピントを合わせた。ところが、ところが、無限が出ないのだ。もう、ここまでくると、半分以上頭に来ている。少々冷静になってよく見ると、後ろのスタンダードが前のスタンダードを押してピントが変わらないのである。つまり、まだ凹みが足りないということである。

 それで、もう1枚シナベニヤを足すことにした。シナベニヤも端材なので、これでおしまいである。これでピントが出なかったら、またベニヤを買ってこなければならない。経済的にというよりもめんどうなのである。凹みボード制作中

 左の写真は、初めに作った凹み部分(黒)に2回目に作った凹み部分(無着色)を接着しているところである。6mmのベニヤを3枚接着すると、計算では18mmになるはずだが、実測すると15.75mmしかない。物置に置いているうちに痩せてしまったのだろうか(^^ゞ

 このあと、この凹み部分の外側と内側に植毛紙を張った。これで、ほとんど反射しないと思われるが、最後にネジの塗装が必要なので、それと同時に隙間に塗料を流し込む予定である。

 この状態で、レンズを付け、カメラに装着してみた。で、無限はどうかというと・・・吹雪で無限が見えない(;_;) 笑い話のようだが、30mくらいしか見えないのだ。で、ここで休憩。午後から晴れたので、またアンテナを見ると、今度は大丈夫だ(^.^) 余裕で無限が出ている。

 ついでなので、プレスの75mm/F5.6と127mm/F5.6のイメージサークルを計ってみようと思った。前出のマミヤプレスファンクラブHP掲示板によると、どちらも127mmということだった。イメージサークルって、きっとフィルムを撮って、そのネガあるいはポジに定規を当てて計るんだろうけど、私はピントグラス状に自作の定規を当ててみた。なんで定規を自作したかというと、ピントグラスそのものが凹んでいて、普通の固い定規では計れないのだ。それで、紙に1cm刻みに目盛りを書いて使用した。

 これによると、75mm/F5.6は、ほとんど4X5をカバーしている。f22に絞った状態で、ピントグラスの隅からレンズを覗くと絞りの形が見えるが5角形にはやや欠けている。そこでf32とするとはっきりと5角形に見えるのだ。f32まで絞れば4X5が使えるということにならないだろうか。

凹みボードとレンズ それに対して、127mm/F5.6は、隅から見てもまったくレンズが見えない。ピントグラスを外してみると、ヘリコイドあたりでけられているように見える。レンズをヘリコイドから外してしまえばもうちょっとイメージサークルが広がると思うが、そのままでは駄目である。およそ125mmほどしかイメージサークルはなかった。今後6X12カメラを作ろうと思っているが、これだと横幅が112mmがぎりぎりである。もしかしたらけられるかもしれない。といって、ヘリコイド無しというわけにはいかないので、75mmしか使えないことになるのだろうか。

 プレスのレンズでPマークが付くのは、この2本の他に150mmだが、この調子だと、150mmのイメージサークルもそう大きくないように思える。それにたいして、50mmはどうなのかな。後玉が出っ張っているということは、じゃまなものがないということだから、もしかしたら意外に大きなイメージサークルかもしれない。まあ、4X5はカバーしないだろうけど。

 これで取りあえず、ジナーf2でロールフィルムを使えるところまでになった。室内でアオリも試してみたが、本に書いてあるように、簡単にはピントが来ない。何度もピント合わせとチルトを繰り返してやっとそこそこまで追い込んだ。ジナーf2はボードが大きく懐が深いぶん、凹みボードを使ってもあちこちにぶつからないようで、モノレールカメラならこのくらいの大きさが欲しいということがよくわかった。

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