空沼岳登山

 先週の、ニペソツ岳登山は、実にきつかった。何がたいへんだったといって、登山口までの移動が遠くていやになった。それで、今週は、もっと近い空沼岳登山にしようということになった。ただ、先週は、前夜遅くに出発したが、今回は、時間がとれず、早朝の出発となった。
 朝、4時半に起きると、ちょうど太陽が昇りかけた頃だった。日の出の写真は、どうやっても無理なので、早々に朝食を摂り、出発する。時刻は、午前5時だった。地図を見ると、恵庭岳公園線という道路を支笏湖と定山渓を結ぶ道路に向かって走っていく。ちょうど、恵庭市内を走っていると、交通事故を目撃した。
 恵庭岳公園線を通るのは初めてだが、道の途中にいくつも滝のある道路である。紅葉の時期に家族連れできても良いかなと思った。
 空沼岳の登山口は、札幌真駒内スキー場の脇を抜けてその先にある。途中で砂利採石場の真ん中を突っ切るように道路が付いている。道を間違えたのかと思った。

 登山口をたったのは、午前7時。自宅からおよそ2時間である。ニペソツに比べ、実に近い。登山口を出てしばらくは、川沿いの道を歩く。今年の夏は、どうしたものか雨ばっかりだったせいもあり、大半の道がぬかるんでいた。その上、一部の登山道が、ほとんど小沢になっていて、登山道を歩いているのか、沢登りをしているのかというほどだった。およそ1時間ほどで万計沼に着く。ここで、沼を前景に山小屋の写真を撮る。天気があまりよくない上、完全な逆光なので、上がりがどうなるだろうか。まさかフレアの嵐ということはないよね。風が全くと言っていいほどなかったので、沼に対岸の樹木が写り込みたいへんきれいだったが、その背景となる高い山がないのが残念。

 また、30分ほど登ると、今度は真簾沼である。この沼は、万計沼よりもずいぶんと広い。しかし、この沼も背景となる高山がない。それもそのはずで、空沼岳そのものが、高さが1200mほどしかないのでしかたがないのである。ここの湖畔は、安山岩で、その白っぽさと湖の色のコントラストが気に入って、やはり写真を1枚。

 そこから、しばらく行ったら、登山道に年輩の男性が座り込んでいた。話を聞くと、先月から登山を始めた67才の方。年金暮らしで退院したばっかりなので、体力を付けるために登山を始めたとか。2日おきに札幌周辺の山に登っているという。体力がなくてへばり込んでいるというよりも、山に登りすぎで疲れが抜けきっていないようにも思った。しかし、この頃の中年(67才は中年じゃない?)は、すごい。

 頂上には、このおじさんと話をしていたので、3時間半ほどかかってしまった。残念ながら遠景はガスがかかった上に、雲も多く、期待していた恵庭岳・支笏湖は見えなかった。羊蹄山が頭を雲の上に出していたが、遠すぎて写真にならないのでパス。昼食をとって、空沼を撮ろうと少し下っていったら雨がパラついてきた。こいつはまずいと、走って頂上に戻ったら、案の定、ザックのふたが開いていて、フィルムが少し濡れた。がっかり。

 昼食中にエゾシマリスが出てきて、えさをねだる。完全に人慣れしていて、おにぎりのご飯粒を手渡しで受け取るのだ。ペット屋で売っているペットよりも人慣れしているというのも何とも言えない。写真に撮るものもないので、このリスにモデルになってもらった。でも、最短付近をレンジファインダーで撮るので、果たしてピントが来ているか心配である。

 雨粒が大きくなってきたので、下山する。歩き始めたら、雨がやんだ。この頃は天気についてない。真簾沼を過ぎたあたりで、また雨が降ってきた。空沼岳は、標高が低いだけに登山道のほとんどが広葉樹林である。森の中を歩いていると、雨はやんでいるのに、木の葉から雨粒が落ちてきたり、笹を漕いでいると、ぐっしょりと濡れてしまう。

 下山して気づいたが、この山の登山口付近に温泉がない。しかたないので、黄金湯温泉まで足を伸ばした。登山口から30分ほど札幌市内と反対方向に走る。入浴料500円だが、なかなかよい温泉だった。

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